2007/10/03

設計も守・破・離が大事

 私が昔、設計ということについて考えていることを、今は無きFAフォーラムで書いた記事ですがここにも書いてみます。

設計も他の習い事と同じで、
まずは他人のやり方を忠実に真似て基本を理解し(守)
それとは違う方法を考え(破)
自分のスタイルを確立する(離)
ことが大事だと思います。(守・破・離は何のことか分かりますよね?世阿弥の風姿花伝です)

最初は、何故先輩設計者がこういう設計をするのか分からないことが有るかもしれません。でも、とに
かく職場の先輩のやり方を真似て下さい。
言葉は悪いのですが、「つべこべ言わず言われたとおりやれ」って先輩は言いませんか?(そういう先輩は、「見て盗め」、よりはよっぽど親切だと思います。)
また、展示会などに行ったらメカをどう実現してるか見て下さい。カタログにメカが載っていたらそれも良く見て下さい。
設計者が説明してることがあったら幸運と思って、質問してみるのもいいかも知れません。
「なんだ、そんなことか。大したこと無いな。」と思って見ていると「今見た機械の構造をポンチ絵にして下さい」と言われても書けないものです。結局、見えてはいるけど何も「見ていない」のですね。
「自分が設計するときに活かせないか?」、というつもりで見ることが大事です。

構想をまとめるとき、まったくの無から有は出てきません。
あの機械はうまく動いていたから、真似てみよう。ここがまずかったから今度はこんな方法ではどうだろう?大体はそんな感じでまとめていくものです。
自分の頭の中の引き出しに、どれだけアイデアのパーツがつまっているかが勝負だと思います。
誰でも、最初は先輩の真似から始まるのです。最初から独創を目指してもそれは無理だと思います。(極少数の天才以外は、遠回りするだけだと思います)
だんだんと場数を踏むと、その人の個性は必ず出てくるものです。
基本が身に付くまでは無理に自分流は通すべきではないと思いますね。

自然にでてくるものが個性で、個性的を狙ったものは個性でもなんでもないように思います。

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2007/02/27

何を夢見るかで成果が決まる

日系メカニカル1994年7月11日号(No.432)を読み返していたら、設計特にプロジェクト管理に参考になる記事があったので備忘録として。

武藤工業技術部長 磯部武人氏の述懐

・「若い人に思い切り任せる」と言うことと「放任」は違う
 進捗のチェックだけで終わりにせず、チェックに「マネージャーの意志」を入れることが大事
・マネージャーが目標を失っては管理が出来ない。
 そのプロジェクトで「どんなものを作るのか」について全員の目標を一致させる事が大事
・「何を作るのかに議論を尽くす」
 議論をして意思統一が出来たと安心せず、中期計画、単年度計画、設計審査を通して、方向の修正と確認をする。マネージャーとして許可できる部分と許可できない部分を明確に区別する(放任はしない・意志を入れる)
その時、個々の設計者とマネージャーの意志が会わない場合は、2案で並行設計させる。
結果が同じなら設計者の案を、違うなら優れた方を採用する。
・教科書通りには動かない
 各業界には「絶対に守らなければならない基本的なポイント」がある。それがノウハウというものだが、それを軽視し、理論のみに頼ってはならない。
・取り組み方で結果に差が出る
 納期に見合ったそれなりの企画にするか、欲張ってでも良い物を企画するかで結果は決まる。
何が出来るかは、何を夢見るかによって決まってしまう。だから、自分はこの様なことがしたいのだと言う夢を見続けることが大切。
・先を予測して解決案を持っておくこと
 設計において先輩が「ここは一寸まずいかも知れない」と指摘した部分は、大体に於いて問題がある。しかし、だからといって設計者の意志を頭から否定してはならない。
マネージャーは、例えば1ヶ月後に設計者が直面しているだろう問題を予測し、その解決案を持っていないといけない。そして一ヶ月後に設計者と話をするときに適切な助言を与えるべきである。
それにより設計者とマネージャーの更なる理解が深まる。
・電車に乗るときは専門書を手に
 興味が湧かなければ、直ぐに捨ててもよいという気楽な気持ちで、専門書を読む習慣を付ける。
仕入れた知識をネタに素晴らしい夢を見ることの出来る感性を磨きつづけて欲しい。
・プロジェクトの全員が同じ夢を見ることが大事
「こういうものがあったらいいな」という夢をみんなで見ることが出来れば、その夢は確実に実現する。

氏の仰る事の好例が有ったので紹介。
映画「キル・ビル」のDVDの特典映像の内、「激闘・アニメ秘話」というのがある。
ここで、もちろん監督はタランティーノなのだが、アニメを制作しているのは日本のスタッフ。
アニメ制作に関しては彼らに任せる訳だが、決して任せきりにせず「何を作りたいか」を明確にし、細かく指示を出して自分の作品にしている。それでいて日本側のスタッフの意図と自由を尊重している。
この辺のニュアンスは、私が事細かく書くよりも見て頂くと「なるほど」と納得して頂けるはず。
プロジェクト管理の好例ではないかと思う次第。

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